獣医師が”いぬとねこ”について解説してみた。ときどき、ハムスター日記。

犬と猫の病気についてわかりやすく解説します。たまに、ハムスターのかわいい写真を紹介します。

【犬のレッグ・ぺルテス病】子犬が片方の後ろ足をうまくつかない。股関節のまわりを触ると痛がるといったことはありませんか?

 子犬が片方の後ろ足をうまくつかない。股関節の周りを触ると痛がるといった事はありませんか?そんな時はレッグ・ぺルテス病の可能性があります。強い痛みを伴う事もあり、場合によっては骨折してしまう可能性があります。

 

 レッグ・ぺルテス病とは

 大腿骨頭へ流れている血流が悪くなり骨頭が壊死してしまう病気です。遺伝的な病因が考えられていますが、正確な原因はわかっていません。主に生後3から13ヵ月齢の小型犬に多く発症します。ウエスティー、ヨーキーなどのテリア犬、トイプードルなどに多くみられます。通常は片足のみの事が多いですが、両足で発症することもあります。

子犬が片方の後ろ足をうまくつかない股関節の周りを触ると痛がるといった症状を示しら注意が必要です。1から2ヶ月の間に悪化していきます。場合によっては骨折してしまうこともあります。

 

治療

 軽度な症状であれば安静にして、痛み止めで経過を見ることもあります。跛行がひどく骨の変形が進んでいる場合は、壊死した大腿骨頭を切除する手術が必要です。場合によっては股関節全置換が適応になる場合もあります。

 手術をしないで歩けるようになるのは25%程度で、足を使えない期間が長くなると筋肉もどんどん落ちていくので、治療の第一選択は大腿骨頭切除(大腿骨頭を切除する手術)になります。

 

日常生活での注意点

 痛み止めで様子をみている場合は歩き方をしっかり確認し、悪化していないか注意しましょう。手術後は適度に運動してしっかり筋肉をつけましょう。そして、過度な負担を足にかけないように、しっかり体重管理をしましょう。

 

まとめ

 レッグ・ぺルテス病は小型犬の子犬に発症する病気です。後ろ足をつかなかったり、痛がるようであれば、すぐに動物病院へ行きましょう。手術後はリハビリと適度な運動、体重の管理に気をつけましょう