【猫の甲状腺機能亢進症】なんだか最近、すごい痩せてきている?と思うことはありませんか。高齢の猫に多い病気です。
元気はあるのに、うちの子最近痩せて生きている?と思うことはありませんか。実は高齢の猫は甲状腺機能亢進症になっている可能性があります!甲状腺は主に代謝を調節するホルモンです。したがって、甲状腺機能亢進症になると食べてるのに痩せてくる、性格が変わるといった症状が出てきます。今回は、そんな猫の甲状腺機能亢進症について解説します。
甲状腺とは
甲状腺は鎖骨と喉の間あたりにあります。主に甲状腺ホルモンの合成と分泌を行っています。甲状腺ホルモンの役割は①熱産生、酸素消費の増加、②たんぱくの代謝、③糖質の代謝、④脂肪の代謝を行ってます。つまり、体の代謝に大きく関係しています。
症状
基本的には代謝が上がるような症状が出ます。例えば、体重が減る、いっぱい食べる、呼吸が早い、興奮している、活発になる、いっぱい水のむ、おしっこが多いといったものです。しかし、その他にも嘔吐や下痢、脱毛、元気食欲の低下などいろいろな症状が出ます。また、原因としては甲状腺の腫瘍や過形成であるので首を触ると甲状腺が腫れているのがわかることがあります。
治療と注意点
基本的に甲状腺のホルモンを抑制する薬か療法食でコントロールできることが多いです。ただ、甲状腺は代謝をあげる作用があるので、薬を飲むと代謝がもとに戻ります。つまり代謝がもとに戻ることで今まで隠れていた病気が悪化してくるということでです。高齢の猫は腎不全が多く代謝が上がっていると腎臓は見かけ上は問題なく見えますが、代謝がもとに戻ると、腎不全が顕在化してくるのです。したがって、治療は甲状腺と腎臓のバランスを見ながら行っていくことになります。
まとめ
高齢の猫は甲状腺機能亢進症になりやすいので(8歳以上で10%)、体重が減ってきているや性格の変化などがあれば甲状腺の検査をおすすめします。また、自分で首のところを触ってしこりがないかチェックしてみるのもいいかもしれません。ちなみに、犬は甲状腺機能低下症になりやすいです。