獣医師が”いぬとねこ”について解説してみた。ときどき、ハムスター日記。

犬と猫の病気についてわかりやすく解説します。たまに、ハムスターのかわいい写真を紹介します。

【犬と猫の避妊・去勢手術】避妊・去勢手術はほんとに必要⁉やる前に知っておきたいポイントとは。

f:id:Mrshamster:20210905223620j:plain

 健康な犬や猫にメスを入れることに抵抗を感じる方もいると思います。

また、麻酔が必要になるので安全かどうかも気になるところだと思います。

では、なぜ避妊や去勢が必要なのか。

今回は避妊や去勢を行う上でのメリット、デメリットについて解説したいと思います。

麻酔に関しての詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ

www.mrshamster.com

 

 

一番は望まない繁殖を防ぐこと。

・殺処分実際

 日本の犬、猫の殺処分の頭数は年々減ってきていますが、2020年で犬が約5千頭、猫は3万頭もいます。

・知らないうちに妊娠⁉

 猫は家から知らないうちに出て行ってしまう子もいて、帰ってきたときに妊娠していたという知り合いの話を聞いたこともあります。

 もし、自分の家の猫が妊娠してしまったら一度の出産で5頭くらい子供を産むので、全員飼うのは難しくなるのではないでしょうか。

こういった望まない繁殖を防ぐことで救える命もあるのではないでしょうか。

 

避妊・去勢のメリットとは⁉

・雌のメリット

 雌は乳腺腫瘍の予防、子宮蓄膿症などの病気を防げます。

 また、発情のたびに調子が悪くなったり、偽妊娠になり乳腺炎などの病気になる子も  います。そういった子は避妊手術をしてあげましょう。

 偽妊娠について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ

www.mrshamster.com

・雄のメリット

 精巣の腫瘍や前立腺の病気の予防になります。

 また、いろんなところにマーキングをするのを防げます。

 

手術の時期は?

 犬、猫は6か月くらいから発情が見られるようになります。

避妊や去勢手術はだいたい6か月くらいから行っている病院がおおいと思います。

大型犬は体を大きくしたい場合は成長が終わってから行うこともあります。

 

手術の後は太りやすい⁉

 避妊・去勢手術の後はホルモンバランスや代謝が変わって太りやすくなります。

一日の必要エネルギーが少なくなり、食欲は増す傾向があります。

結果的に脂肪がつきやすく、太りやすい体質になってしまいます。

肥満は糖尿病や関節、脊椎などの病気リスクを高めます。

なので、手術後の体重管理は気をつけましょう。

カロリーを抑えた避妊・去勢した子用のごはんもあります。

 

まとめ

 子どもを産ませるつもりがない場合は、病気の予防や望まない繁殖を避けるために早めに避妊や去勢手術を行うかどうか考えておきましょう。